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11章:呪いの業
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11章:呪いの業
チクチクする。
明美はまた右手首の傷を確認した。
針で刺してしまったところが、ずっとチクチクと痛む。
明美「あの、針…変なばい菌でも入ったんじゃないでしょうね」
テレビを消しベッドに座り、一人つぶやく。
傷は小さく、別に深くも無いのに、その周りが痣のように変色している。
そこがチクチクと痛むのだ。
明美「まったく、サイテー…」
ラウンジにいたあの女かあのガキか、今度会ったら慰謝料でも請求してやろうか。
どうもイライラしてしょうがない。携帯を取り、彼氏に電話してみる。
明美「あー、幸雄?ちょっと聞いてよー」
幸雄「ん、あぁ、どうした?」
夜も遅い時間だったが、すぐ電話に出てくる。
何でも言うことを聞いてくれるし、何でも買ってくれる。
幸雄は明美にとって自慢の…便利な彼氏だった。
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赤緑シリーズ ©著者:hare
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