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7章:変化
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家までの道程、幸一郎の異変を一つ一つあげていった。
笑顔が消え、口数が減った。
私を避けるようになった。
優しい子だったのに他人に対して攻撃的になった。
どうしてこうなってしまったのだろうか。
私が働きに出る事が幸一郎にとってそこまで負担だったというのか。
ふと、顔を上げると前方の電柱の下に仔猫の死骸が横たわっていた。
思わず足を止め、仔猫の死骸を見つめた。
車ではねられたのだろう。
「何て可哀想なの…」
思わず口に出た。
仔猫の身体は痩せ細っていたのだ。
母猫はどうしたのだろうか。
仔猫にミルクや餌を与える事も出来なかったのか。
仔猫と幸一郎が重なり、思わず目から涙が溢れ出た。
幸一郎には不自由させたくはない。
この仔猫のような運命を歩ませるなんてもっての他だ。
相馬が頼りにならないのなら、やはり私が頑張るしかないのだ。
そう思っていると、幸一郎が口を開いた。
だが幸一郎は私の手を引くととんでもない言葉を口にした。
「…行こうよ」
それは私の予想とは正反対の言葉だった。
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雲路の果て ©著者:ゆえ
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