ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

3章:呪縛 (7/7)

授業が終わり、休み時間になると私は相馬の教室に向かった。


母の非礼を詫びたかったのだ。


金額こそ明かさなかったが、母の事だ。


きっと多額の慰謝料を請求したに違いない。


許してもらおうだとは思っていない。


ただ謝罪をしないと気が晴れなかったのだ。


相馬の教室に着き、扉に手をかけようとした瞬間、その扉が開かれた。


「…ん?アンタは…」


思わず固まった。


教室から出ようとした相馬と鉢合わせしてしまったのだ。


周囲の人達もすぐに私の存在に気付き、教室内が騒然とし始めた。


「うちのクラスに何か用か?」


相馬の落ち着いた声に恐る恐る顔を上げた。


無表情の相馬。


そこから感情を読み取るのは不可能だった。


「ええ。相馬君、貴方に話が。今、大丈夫かしら?」


淡々とそう告げるも心臓は爆発寸前だった。


しばらくの沈黙のあと、相馬は周囲を一瞥すると、私の手を取り、教室をあとにした。


「…え?ちょっと、相馬君?一体どこへ?」


「話があるんだろ?場所を変えるんだよ。あんなところでみんなからの注目の的になりながら話が出来るのか?」


確かにそうだ。


相馬の判断は妥当と言えよう。


相馬に手を引かれながら屋上まで進んだ。

17 /82

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

雲路の果て ©著者:ゆえ

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.