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10章:写真
藤原君の性格の悪さは救いようがないと思う夏の今日この頃。
藤原君が泊まりにくることになった。藤原君の可哀相な部屋にはもちろんクーラーなど無く、扇風機すらもない。毎日、氷にスリ胡麻をかけたものを食べて暑さと空腹をしのいでると言う。
雛〇沢大災害並に悲惨だと思う。同情した俺はうっかり奴を招待することにしてしまった。後悔先に立たず。
親父はもともと仕事でいないし、母さんは気を利かせて友達と出掛け、家には俺と兄と藤原君という激しく微妙なメンツが残された。
藤原君はこんなときだけ猫を被り(キツネみたいな顔してるくせに)兄に好印象を与えていた。そろそろくたばればいいと思うのだが中々そうはいかない。
俺達はレトルトのカレーを食べ、しばらくは談笑したりゲームをしたりして平和に遊んでいた。
が、だんだんネタも尽き、微妙にしらけた空気が漂っていた。そのとき、CKYな兄が唐突に
「なあ、〇〇小行かね?」
とキチガイなことを言い出した。その小学校は、俺と兄が卒業した学校で、生徒数の減少により他校と統合し、俺の卒業した年には廃校となった学校だ。
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