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10章:本編3③
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10章:本編3③
紙が変色しかかった古い本に、白黒の写真とともに貯水池の歴史が記されていた。
「あんまり詳しくないな」
ぶつぶつ言いながら師匠は顔を近づけて読んでいる。
戦国武将の高橋永熾がこの大規模な土木工事を行った背景と、その効果がどのようなものであったかが、簡単に説明されていた。
かつてこの枝川沿いには亀ヶ淵という名前の沼地があったそうだ。そこを新たに掘り抜いて溜め池として補強し、
川から水を引いてくるという工事の工程が図解とともに示されている。
ふんふん、と鼻を鳴らして読んでいた師匠が「うん?」と唸った。
「亀ヶ淵の横に、括弧してショウガブチとカタカナで書いてあるな」
「そうですね」
別の項ではちゃんと
「カメガブチ」と振り仮名が振られていたので、読み方としてはカメガブチが正しいはずだ。
というかそれ以外読みようがない。
ということはショウガブチというのは別名なのだろうか。
「ショウガブチ…… ショウガブチか。あのあたりではショウガでも採れるのかな」
と師匠は首を捻る。
そう言えば昨日の夕食で、山菜の天麩羅の中に薄く切ったショウガを揚げたものがあった。名産なのかも知れない。
その味を思い出すと、口の中に幸せな感触の記憶があふれてくる。
今日も旨いものにありつけるのだろうか。
僕が舌なめずりをしていると、師匠は立ち上がって、近くで本を広げていた六十歳過ぎくらいの男性に声をかけた。
地元の人のようだった。農協のロゴの入った帽子を被っている。
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