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2章:亮
2009年 冬
「亮っ!ごめんね…頑張るから…私。一緒にいてよ…。」
そんなマンガみたいな台詞をはなったのは、ミカ。
デリヘル嬢で金髪のギャル。
甘ったるい香水の匂いが鼻を刺す。
「売掛払う気ある?
ないならもういいから困らせないでよ。
俺も疲れちゃったよ。」
「払うから…。もう少し待って。てか店入ろうよ。寒いよ。」
コイツ、他店で散々遊んでるくせによく言うよ。
「もうこれ以上売掛かさむと俺もきついんだよね。だから今日は店いれることできない。」
ミカの顔がだんだん歪む。
俺も引かない。
「てか売掛いいよ。もういらない。好きに使えよ。お前の金だろ?
店戻るから。気をつけて帰れよ。」
―バンッ
タクシーに乗ってミカは帰った。
20万なんて自分で埋めればいいんだし、そんなことで労力使いたくなかった。
そんな冷めた3年前の冬のこと。
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