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12章:エレベーター
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12章:エレベーター
彼女は夢うつつの中で
「これはあのエレベーターの音だ」
と思った。
「何で部屋の中で音がきこえるんだろう」と思ったとたん、体がガチっと金縛り
ものすごい勢いで玄関のドアが開き、そこにはあのエレベーターが・・・
中にはなんだかわけのわからない影のようなものがうっそりとたっている
やがてその影はギクシャクと動きながら彼女のほうへやってくる
恐怖で目を見張ることしかできない彼女のベットのそばまで来ると、手が(のようなものが)伸びてくる
そして真っ黒な顔が近づいてきたと同時に彼女は気を失う
翌朝、恐怖におびえながらはなす彼女に向かって管理人は
「・・・じつはこの上には以前もう一階あったんですが・・・オーナーの娘さんが人にはいわれぬ病で、ここのうえ、つまり9階ワンフロアに住んでいたんですが・・・あるとき行方がわからなくなって・・・、散々探したんですが、どうやら以前から調子の悪かったエレベーターがたまたま呼んだときにこなかったようで・・・その方は気がつかなくて扉が開いたと思いそのまま乗り込んで下まで・・・
そんなことがあって今はここは8階までということになってますが、もう一階あるんですよ。もちろんエレベーターも取り替えて、8階どまりにしてるんですがときどき呼ばれるみたいなんですよ、あなたのような人が・・・」
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