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24章:真っ暗な部屋と白いラジオ (1/1)

24章:真っ暗な部屋と白いラジオ

アキコは真っ暗な部屋の中に、静かに座っていました。
アキコはラジオを聴くのが好きでした。

アキコの生活は単調なものでした。
ラジオだけが楽しみだったのです。

3日に一度、細く白い女性の手が、一瞬、扉を開きます。
彼女はいつもラジオの音量を調節していました。

そしてすぐに扉は閉じられてしまうのです。
音量が適切だとアキコが思ったことは一度もありませんでした。

アキコは、不思議に思いました。
白くて大きな木製のラジオは、何かが変でした。

考えれば考えるほど、アキコは奇妙だと思いました。
そのラジオが音楽を鳴らすことは、決してなかったからです。

でもアキコが生まれてからずっと、それは繰り返されていました。
とりとめもないつぶやきと、変な叫び声が聞こえるだけ。

ある日、3日たっても、扉が開きませんでした。
なぜ? とアキコは思いました。

4日目に扉は、黒い手で開かれました。
ついにアキコは、あっと気づきました。

それがアキコが最後に見たものでした。
アキコがラジオと思っていたものは、ラジオではなかったのです。
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意味が解ると怖い話 ©著者:hare

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