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4章:立っている少女 (1/1)

4章:立っている少女

夜、ずっと橋に立って川を見ている少女がいます。たまたま通りかかった一人のおじさんが声をかけました。
「そろそろお家に帰りなさい、親が心配するよ」
少女は答えました。「私はまだだよ」
おじさんは言います「こんなに遅い時間だから帰りなさい!」
少女は言います「まだよ」
おじさんはあきれてその場を去りました。

次の日のお昼少女は橋に立ってキャッキャッと笑いながら川をみていました。たまたま少女の母が通りました。
「なにがそんなに楽しいの?」
少女は言います。
「お魚さんがパシャパシャはねてるの」お母さんは言います「あら本当だわ楽しそうね、ウフフ。夕方には家に帰るのよ。」少女は返事をしニコニコしながらずっと魚をみつめていました。

その次の日の夜少女は人形を持って橋の上で遊んでいました。たまたま通りかかった青年が声をかけました。
「こんな時間に一人で人形遊びして楽しいかい?」
少女は言います。
「えぇ、でもみんな私と人形ごっこして遊ぶとすぐ帰っちゃうからつまんない」

青年は言いました。「そうか、でも遅いからお家に帰りなさい」
少女は答えました。「まだよ。」
青年はあきれかえって帰りました。
青年が見えなくなったころ少女は最後にニコリと笑いました。

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意味が解ると怖い話 ©著者:hare

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