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20章:いたずら
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20章:いたずら
店を出た後急いでエレベーターに乗り、一階のボタンを押した
エレベーターの中は店の中とは正反対でとても静かだ
その静けさが何だか私の心に響く
エレベーターが開き外に出ようとした時
なにこれ...
頭の中がグルグルまわり立っていられなくなった
私はその場に座り込んだ
昔から良く乗り物酔いをしていた
きっと久しぶりに飲んだお酒の酔いがエレベーターに乗ったことでまわったのだろう
情けない...
自分が本当に惨めに思えた
10分くらいたっただろうか
一向に気分が良くならない
むしろ悪くなっている気がした
だけどここにずっと座り込んでいるわけにもいかない
私は、やっとの思いで立ち上がり、フラフラしながら歩き始めた
が
思いっきり人にぶつかりよろめいた
「おい!大丈夫か?」
私は意識が遠のきそうなのを感じながら
「すみません」
そう声をふりしぼって言った
すると
「結菜...」
えっ?
今私の名前...
知り合いか...よかった...
そう思い顔を上げた
その瞬間私の中、思考回路が停止した
「來紀くん...」
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