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19章:絶望
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19章:絶望
「結菜ーいつまで寝てんのーいい加減起きなさい!」
甲高い声が私の耳元に残る
きついな...
「うん...そろそろ起きる」
「ねー携帯鳴りっぱなしだって!」
そう言いながら携帯電話を渡す真紀
「体調悪すぎて電話なんて出れない...」
私は聞こえるか聞こえないかの声でそう言った
あれから一週間...
飛龍くんがごめんそう言った時の光景が頭から離れない
あの日私は家を飛び出した
あの「ごめん」が何を意味しているのか分からない
だけど私が本命ではないというのは事実だろう
とっさに家を飛び出していた
何も考えられなかった....
悲しいという感情だけは無情にも感じるのだ
「結菜電話いい加減でなってば!」
そう言いしつこく私に電話を渡してくる
着信の相手は飛龍くん
あの日から毎日電話がかかってきていた
梨香さん....
結局事実はまだ何も分かっていない
分かっているのは
私と飛龍くんはもう一緒になることはない
その事実だけだ
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