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6章:思い出
ーブーブーブー
鳴り続ける携帯
鳴りやむことを知らない
鳴っては止まり鳴っては止まりを繰り返している
「はい」
ここ三日間私の携帯には不在着信がどんどんたまっていっていた
「やっとでた!心配したんだから!」
そう甲高い声で怒っているのは真紀
不在着信のほとんどは真紀だ
「ごめん」
そう私は静かに言った。
あの日からもう3日たっていた
3日間の私は一切誰とも連絡をとらなかった・・・
というよりもとれなかったという表現が正しいかもしれない
「ごめんぢゃないよ!さっさとドア開けて!」
勢いに負けて私は久しぶりに自分の家のドアを開けた
眩しい・・・
どんなに時間を止めたくでも時間は止まってくれない
私の気持ちとは裏腹に必ず朝がやってくる
時々当たり前のことが凄く嫌になる
「もう!本当に心配したんだからね!てかやつれすぎ!絶対ご飯食べてないでしょ!?」
そこにはかなり怒っている真紀がいた
「うん・・」
「今から作るから!食べないとか絶対許さないからね!」
眉間にシワを寄せながら私に怒鳴るこの強引さが今の私にはちょうどいい。
自炊なんか全くしない真紀。
本当に心配してくれているんだろうと思う。
「ありがとう。」
本当にありがたかった
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