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10章:1月1日
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「冬馬君、あのね…私…」
そう言いかけたものの、続きの言葉がなかなか言えずにいた。
冬馬君は急かす事もせず、続きの言葉を待つように、じっと私を見つめる。
「あの…私…ああ、ごめん。ちゃんと話す事頭の中で練習したのに…」
「あははっ!いいよ。ゆっくりでいいから!あ、顔見ない方話しやすいなら、僕下向いてるよ?」
「ううん!大丈夫!大丈夫…だから…ちょっと…待ってね」
再び呼吸を整え、深く息を吐き、気持ちをもう1度落ち着かせると、もう1度話を切り出した。
「あのね…私、あれから…毎日、毎日、考えたの。冬馬君と居るのは本当に楽しいし、帰りたくないな…って、思った時もあったのね…でも、それは…冬馬君が好きだからなのか、友達として…一緒に居て楽しいからなのか分からなくて…それで…ずっと、今まで冬馬君と過ごしてきた日々を思い返して…それで…自分なりに考えて…やっと答えを出したの」
冬馬君に目を向けると、笑顔は消え、不安にも似た表情を浮かべている。
ぎゅっと掴んだままのブランコの鎖を更にぎゅっと握り締めると、ゆっくりと…導き出した今の本音を言葉に出した。
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春夏秋冬4【完結】 ©著者:みるみる
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