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10章:1月1日
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「でもね…大切な人だよ」
私の言葉に、母親は「あら」と言い、微笑むと、体勢を前に戻した。
車の外をぼんやりと眺めると、桜の花びらがひらひらと舞っていた。
春という季節も、夏、秋、冬…と、幾度も季節が巡る度、きっと…何年先も私は、シェアハウスで過ごした生活を思い出すのだろう。
閉じていた携帯を開くと、そこにはメールが寄せられていた。
春さん、夏希、秋元さん、冬馬君、そして、仕事の合間をぬって送ってくれたのか、エリからもメールが届いていた。
メールを1人1人に返すと、思い出を閉じ込める様に、再び携帯をゆっくりと閉じ、携帯を握り締めた。
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春夏秋冬4【完結】 ©著者:みるみる
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