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9章:お別れ
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「では!彩がシェアハウスに居るのは今日が最終って事で、今日は思いっきり騒いで、良い思い出作りましょう!」
乾杯の音頭の様に話す夏希の言葉の後、5つのグラスはカチンという音を鳴らし、重ね合った。
1月1日。
自分の気持ちを正直に伝えてから、今日の最終日までは、短い様な長い様な気分だった。
たった2年間だけど、色んな思い出が詰まったこのシェアハウスとも明日でいよいよお別れだと思うと、寂しい気持ちにも襲われた。
最終日の夜は、5人で過ごして来た思い出話がほとんどだった。
それはどれも懐かしく、今でも鮮明に思い出せる。
来て早々秋元さんが部屋に引きこもっていた事や、夏希がタイミング悪く弁償してしまった事。
初めて洗濯した事や、料理を教わった事。
私が働いてる居酒屋に来てくれた事や、それぞれの誕生日。
悲しい事もあったけど、思い返せばどれも今は良い思い出と変わっていた。
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春夏秋冬4【完結】 ©著者:みるみる
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