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6章:一途な想い
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「私、思うんです。秋元さんには秋元さんなりの愛情表現があるんじゃないかって」
「僕なりの…愛情表現?」
初めて発した言葉に驚き、ベッドに目を向けると、布団から顔を出し、こちらを見つめていた。
「はい!私の愛情表現は、忘れて、恋を応援する事でした。好きになるのは自由です。それが例え既婚者、彼氏・彼女持ち、友達だった人、芸能人、同性、二次元…恋愛にこれはダメっていうのは無いと思うんです。だから、秋元さんは真白苺ちゃんを好きなままでいいと思うんです。ただ…」
「…ただ?」
「選択を間違わないでほしいんです。例えばの話です。例えば、導き出した答えが『奪い取る事』とか『交際相手や相手を傷付ける事』だったとします。それを実行してしまえば必ず悲しむ人が出ます。それに、自分で決めた事なのに、いずれは自分自身も傷付き、虚しさが残ると思うんです。忘れる事も、自分自身がその時は悲しみます。でも月日が経てば良い思い出になる日が来るんです。あくまで私の場合ですけど…。けど、誤った選択には決して良い思い出になる日は来ないと思います。私が言いたいのは、その場の感情で後先考えずに行動せず、ゆっくり自分なりの愛情表現を考えてほしいって事を言いたくて来ました!何かすいません!長々と!じゃあ私行きますね」
立ち上がり、そそくさと部屋を出る様に扉に向かう私に
「…ありがとう」
小さな声で秋元さんが呟いたのが聞こえた気がした。
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