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17章:終章 (2/2)

「……ん」


胸の苦しさに目を覚ました。


ここは…僕の部屋?


由莉香さんは…そして樹里は?


まるでもやがかかっているかのように頭が働かない。


「…起きたぁ?」


思わず目を見開いた。


僕の胸の上に小さな男の子が馬乗りになっているのだ。


胸の苦しさの原因はこの子か…


成程。


って!
一体この子は何者?!
何故うちに当たり前のように居るんだ?!


頭が冴え渡り、記憶の波が一気に押し寄せた。


そうか
この子は…


色白で切れ長の瞳のその子に触れようとした瞬間、まるで逃げるかのように僕から飛び降りた。


「ママァ!パパが起きたぁ♪」


そう大きな声を出しながら出ていくのを黙って見つめた。


「もぅ、また胸の上に乗って無理矢理起こしたんでしょ?」


「ちっ、違うもんっ!パパが勝手に起きたんだもんっ!」


足音がゆっくりと近付いてくる。


そして…


扉から愛しい人が優しい笑顔を覗かせた。


「幸一郎君、おはよう♪」


自然と笑みが溢れた。


そう。
これが僕の望んだ結末。


愛しいアンタと永久に…


「…おはよう、樹里」

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愛証 ©著者:ゆえ

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