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5章:樹里 (2/8)

居間に通された僕は樹里の位牌が祀られている仏壇に線香をあげ、手を合わせた。


飾られている遺影を見て、改めて樹里の死を実感した。


ふと、仏壇を見上げると樹里の遺影の横の女性の遺影に目がいった。


年の頃は高校生くらいだろうか。


二重瞼の大きな瞳、通った鼻筋に大きめな口唇。そして薄茶色のストレートの髪。


雰囲気がどことなく母に似ていた。


この人は樹里の…


「…姉の由莉香だ」


タイミングよく龍哉さんがお茶を持ってきた。


「樹里にお姉さんが居たんですね」


「…そんな事も知らんかったとか」


龍哉さんは冷たく言い放つとお茶をテーブルに置いた。


「…話とは何ね?」


龍哉さんの方向に向き直るとその場で土下座をした。


「本当にごめんなさい。樹里さんの事…謝っても謝りきれません…ごめんなさい、ごめんなさい!」


震える声で精一杯告げた。


龍哉さんは何も言わない。


沈黙が居間を支配した。


顔を上げる事なく土下座を続け、ひたすら謝罪した。

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愛証 ©著者:ゆえ

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