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30章:どうして幽霊は鉄塔にのぼるのか
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30章:どうして幽霊は鉄塔にのぼるのか
師匠が変なことを言うので、おもわず聞き返した。
「だから鉄塔だって」
大学1回生の秋ごろだったと思う。
当時の俺はサークルの先輩でもあるオカルト道の師匠に、オ
カルトのイロハを教わっていた。
ベタな話もあれば、中には師匠以外からはあまり聞いたこと
がないようなものも含まれている。
その時も、テットーという単語の意味が一瞬分からず二度聞
きをしてしまったのだった。
「鉄塔。てっ・と・う。鉄の塔。アイアン・・・・・・なんだ、ピ
ラァ? とにかく見たことないかな。夜中見上げてると、
けっこういるよ」
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