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6章:コジョウイケトンネル (1/4)

6章:コジョウイケトンネル

師匠には見えて、僕には見えないことがしばしばあった。

夏前ごろ、オカルト道の師匠に連れられてコジョウイケトンネルに
深夜ドライブを敢行した。
コジョウイケトンネルは隣のK市にある有名スポットで、近辺で5指に入る
名所だ。
K市にはなぜか異様に心霊スポットが多い。
道々師匠が見所を説明してくれた。
「コジョウイケトンネルはマジで出るぞ。手前の電話ボックスもヤバイが
 トンネル内では入りこんでくるからな」
入りこんでくるという噂は聞いたことがあった。
「特に3人乗りが危ない。一つだけ座席をあけていると、そこに乗ってくる」
僕は猛烈に嫌な予感がした。
師匠の運転席の隣にはぬいぐるみが座っていた。
僕は後部座席で一人観念した。
「乗せる気ですね」
トンネルが見えてきた。
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師匠シリーズ ©著者:hare

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