ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

5章:叫び [4] (6/6)

息が苦しい…身動きが取れない…それでも私を殴り蹴るママとお兄チャン。

まるで二人で協力して、悪者を退治してるとでも言わんばかりの二人の顔。

私はその顔を今でも時々思い出してしまう。

私は悔しかった。
『私が暴れるのは、全部私だけのせいなの?…生まれつきカモしれないし、育った環境のせいカモしれないのに、自分でもどうしようもなくて辛いのに、どぉしてこんな思いしなきゃいけないの?』ずっと考えていた。

そんな事があっても、翌朝になれば、私はランドセルを背負い、何事もなかったかのように登校していた。
体はミミズ腫れや青タンだらけだったし、手の爪は剥がれていたけれど、「どうしたの?」と尋ねてくる友人達に私は、『転んだだけ!』とか『ドアに指を挟んじゃったの!』と言い張っていた。

ママやお兄チャンに、そういう風に言えなどと強要された事は一度もない。

若くて美人なママと、強くてカッコイイお兄チャンは、何の取り柄もない私を飾る、唯一のアクセサリーだったから、その二人に本当は嫌われているだなんて、私の恥だった。

ママやお兄チャンをカバっていたのではなく、自分自身をカバっていた。

『私は不幸なんかじゃないよね…』
23 /338

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

[叫び] 実話の物語 ©著者:転載王

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.