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3章:乱心
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次の日から、俺は普通に出勤したが、ケイさんは謹慎処分になった。クビにならないのが不思議なくらいだが、看護・介護業界の人手不足を思えば仕方ないのかもしれない。
ケイさんが暴れた原因は「過労によるノイローゼ」だとか「酒の飲み過ぎによる幻覚」だとかでうやむやにされたけど、
俺は違うと思ってた。いや、知っていた。だって、聞いていたから。去り際、ケイさんが呟いた、
「またきた。あのおんなが、みんなつれていく。」って言葉を。
そんなこんなでケイさんは、10月まで休職になった。…いや、なっていた。だけど結局、ケイさんは今日でみずから仕事をやめてしまった。
俺はケイさんなら、たとえクビになっても出勤してくるだろう、酒片手に職場に乱入するくらいはするだろう、そのくらい朝飯前だろう、そう思っていたし、
実際あのあと何回か電話したときも、「ちゃんと帰るよ」って言っていたのに。すごくショックだった。実際今もテンパってるし、文章もいつも以上に目茶苦茶だと思う。
あの女の人についても、残念ながらオチはない。ケイさんは話そうとしなかったし、俺のそばからいなくなってしまったから。
まあ、ケイさんとはいろいろとあったし、まだ社員旅行のときの話も踏切の話もあるから、また投下するかもしれない。
一生会えないわけじゃないし、また何かあったら是非、投下させてほしいと思う。
でも、とりあえず。
俺の怪奇は、今日で終わった。
【えんd】
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ケイさん ©著者:hare
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