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4章:北野さん (1/2)

4章:北野さん

北野さんはとても紳士だった


頭の回転も速く、面白くて、金払いも良かった


色恋にも絶対にならないというミラクルな方だった(笑)



私は、なんとか北野さんを自分お客様にしたかった



そんな頃、お店のお姉さんチアキさんにお休みの日遊びに誘われた




そこには、お姉さんのお客様と一緒に北野さんも居た



お姉さんはよく一緒にお店に来ていた自分のお客様から

北野さんはどうやらツバキちゃんを気に入っているらしい

と聞いたようだった


私が北野さんの係になれれば、お姉さんのお客様も頻繁に通ってくれるのではないかということだった



私はガツガツ行くタイプではない


例えば、合コンに行っても自分から番号を聞くなんてできないのだ



でも、ホステスは自分から番号を聞かなくてはならない


しかし、私はやる気がなかった



ヘルプ時代、基本的に話が盛り上がったり、素敵な人にしか名刺を渡さなかった


今思えば終わって居ると思う



色恋なんてしたくなかったから、営業メールでしつこくすることも嫌いだった



そのかわり、私には特技があった


これは小さい頃からなのだが、あまり知りあって間もない人に秘密を打ち明けられてしまうのだ



もちろん、私が根掘り葉掘り聞くわけじゃない


話の流れで、勝手に話してくるだけ



だから、

「なんでこんなこと話してしまったんだろう」

という言葉を何百回と聞いた



一定の距離を保ちつつも、懐に入っている

というのが私の特技だった



北野さんにもそうだった


何度も席に着いたことがあったのにもかかわらず、番号を聞いたこともなかった



北野さんは名刺を絶対にお店で出さなかった


ママしか知らないのだ


女の子が番号を聞いても答えないのだ



それを見ていたので、私は絶対に聞かなかった



北野さんはフレンドリーに見えて、本当は心を開かないという私みたいなタイプだったのだ



お姉さんのお客様と北野さんたちで遊んだ時に、初めて電話番号を聞いた



次の日にお礼のお電話をした



それから何度かみんなでアフターに行く機会があり


そのたびに、電話やショートメールでのやり取りだった



ある日、北野さんから

「ツバキちゃん、メアド教えるからメモれる?」

と言われた



やっと突破口が見えた気がした



それからほどなくして、北野さんは私の係になった



北野さんを狙っていたホステスは大勢いたので、

「つぱきさん、どうやって北野さん落としたんですか?」


と露骨に聞いてくるホステスもいた



北野さんが酔った隙に、勝手に番号交換したホステスがいたのだが


その子は


「なぜツバキさんなの?」


「私を係にして」



としつこく北野さんにメールしていた



すべて私に筒抜けなのだが・・・


それでも、そのホステスはお店では知らん顔して笑顔で話しかけてくる



本当に怖い



私が係になってから、すごく頻繁に来るようになった北野さん



私は北野さんに色恋は無かったが、北野さんは少なくとも私を女としてみていた



北野さんは絶対に口にも態度にも出さなかったし、私も出させなかった




お客様が被ってしまい、私が席を空けることがあると露骨にヘルプの手を握って見せたり


少し子供みたいなところもあった









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誰にも言えない秘密 ©著者:ツバキ

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