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3章:夢鬼③
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3章:夢鬼③
俺「よし、そろそろいいだろう・・・出るぞ。」
俺とEは恐る恐るロッカーから出る。
よかった・・・誰も居ない。ロッカーという密室はあまりにも暑かった。
それに、俺の失禁のせいもあり、匂いにも我慢できなくなって・・・
二人して気分が悪くなり、その場にしゃがみこんだ。
いや、正確には腰が抜けて立っていられなかった・・・
俺「何だったんだ、あいつは・・・想像していた鬼とは違いすぎる・・・
夢の中っていうのがせめてもの救いだよ本当に・・・」
E「うん・・・そうだね・・・でももう私嫌だこんなの。
早く目が覚めたい!鬼ごっこなんかもうしたくない。」
Eは顔をグチャグチャにしながら泣いて俺にすがってきた。
失禁して汚い俺なんかに・・・
俺なんかより、Eの方が怖いんだ・・・俺がしっかりしなきゃ!
俺「大丈夫だ。いずれ目も覚めると思うし。それに多分誰かがもうあいつに捕まった。
だからもうあいつは鬼じゃない。な、それだけでもマシだろ。」
慰める言葉がこの程度しかない・・・でもこの時の俺にはそれが精一杯だった。
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夢鬼 ©著者:hare
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