1章:夢？ (2/7)

真っ暗な闇の中、私は歩いていた。


『誰か……誰かいないの？』


声を出したけど、この深い闇に吸い込まれてしまうように私の声は響かなかった。


何も、ない。


光も音も……。


私は不安でその場にしゃがみこんでしまった。


どれだけの時間がたったのだろうか、ふいに何かの音が聞こえてきた。


人の声のようにも聞こえるが、判別がつかない。


私がふと顔をあげると、暗闇に２つの小さな光が浮かんでいた。


どうやら音はそこから聞こえてくるらしい。


何だろう？


私は怖かったが、ここにしゃがみこんでるよりマシだと、そこまで歩いた。