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1章:天井裏 (1/9)

1章:天井裏

これは友人に聞いたとかではなく、マジに俺自身が体験した話
バイトで知り合った友達が、引越しをするというので手伝った。

そいつは一人暮らしで荷物もそんなにないし、引越し先も、元の家から車で30分くらいの距離な上、
俺もそいつも引越しの経験が有るので段取りは大体解っていたから、要領よく済ませることができた。
レンタカーを借り、朝から始めて夕方にはほとんど終わっていた。

その日はそいつの新居に泊まるつもりだったので、外で飯を食った帰りに酒を買ってきて、
荷解きしたり駄弁ったりしてたが、昼間の疲れが出たのだろう、
10時位にはかなり眠くなってきたので、2人とも雑魚寝ですぐに寝付いた。

夜中に天井からドタドタいう音で目を覚ましたが、眠かったのでまたすぐに眠りに落ちた。

3日後、そいつとバイトで一緒になったが(バイト先はシフト制なのだ)なんだか少し元気がない
まぁ、引越し自体は終わっても、その後手続きやら何やらで結構忙しいから、多少疲れてるのだろうと思い
仕事が終わった後で一緒に飯を食べに行った。

新居はどうだ?と水を向けると、
「あの部屋さぁ・・・(暫し沈黙)・・・あー、まだ慣れてないなぁ。」
と、ちょっと変なお返事。

俺自身は枕が変わろうとベッドが変わろうとすぐ慣れる性格なので この返答に違和感を感じたわけだが
まあ性格なんて人それぞれだし、環境の変化に敏感な奴はたくさん知っている、
こいつがそうだというのはちょっと意外だったけど、てな感じでその日は別れた。

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天井裏 ©著者:hare

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