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9章:約束
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「そんなの気にしなくていいのに」
「…でも」
「僕が作った勝手な約束だけど、返事をもらうのは来年の1月1日なんだよ?僕はそれまで自分なりに彩ちゃんを振り向かせようと頑張るだけだよ。だから、彩ちゃんは思わせぶりとか気にしないで、自分の思うままに行動してよ。行きたいなら行く!2人が嫌なら嫌!みたいにさ!」
にっこりとそう答える冬馬君の回答は、果たしてそれでいいのだろうか…と、思う自分もいた。
「…それに、もしもの話だよ?もしも、彩ちゃんが夏希君の事をまだ引きずってて、それを忘れる為に僕を利用したとしてもいいんだ。両思いは1番理想的だけど、それ以上に僕は彩ちゃんの側に居たいから。…って、ごめん!重いね」
「ううん。ありがとう」
「…結果はどうなっても受け止めるつもりだから、彩ちゃんの正直な気持ち聞かせてね」
「うん、分かった」
私の返事を確認すると、「明日バイトがあるから」と、冬馬君は部屋へと戻った。
「正直な気持ち…か」
広いリビングにただ1人。
ごろんとソファーに寝転がり、さっきまでの会話を思い出していた。
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春夏秋冬3 ©著者:みるみる
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