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2章:喪失
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「ただい…」
「彩ちゃん!!こっちこっち!」
言葉を言い終わらないうちに、扉を開けた音に反応したのか、冬馬君がリビングの扉から顔を出し、手招きをした。
疑問を感じながらも、手招きされたリビングへ入ると、リビングには冬馬君以外に秋元さんの姿もあった。
「ふじもっさん!おかえりなさい!」
「ただいま…ねえ、何か良い事あったの?」
肩に下げていた鞄を下ろすと、腰を下ろし、2人に問い掛けた。
「良い事…とはちょっと違うけど、春君の誕生日何しようかって拓君と話してたんだ!」
そういえば…もうすぐ春が来るのか…。
「毎回家で誕生日パーティーなので、たまには違う事してみよう!って話になりまして…」
「そうだね…」
まださっきの事を引きずっているせいか、無意識に力無い声で答えると、
「…彩ちゃん、何かあった?」
と、冬馬君が悲しげな目で私を見つめた。
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春夏秋冬3 ©著者:みるみる
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