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16章:病 (7/7)

冴子はそんな俺を宥める様に言った。


「だから、英司はこのお金がある間に元気にならなくちゃ。ただ、手術のお金には足らないと思うから、ゆっくり自宅休養して病院に通って頂戴」


俺はとてつもない不安に襲われた。
そして、恐る恐る聞いた。


「.....結婚しちゃったら、もう会えないの?」


すると、冴子は微笑みながら首を横に振った。


「介護の仕事に行く許可だけはもらったわ。だから、その日に英司の都合が良ければ会えるし、貰ったお金も渡せるわ。ただ、回数はだいぶ減ってしまうわね」


結婚してからも俺を支えてくれるつもりなんだ.....。


冴ちゃん..........。  


不意に冴子が呟く。


「最初から英司と暮らせば良かった。体の関係なんてなくていい。愛してもらえなくてもいい。英司といられるだけで幸せだったのに.....」


俺は冴子の肩を抱き寄せた。


気丈に振る舞っていた冴子は俺の胸で静かに泣いた。






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桜の木の下で ©著者:僚

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