ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

15章:運命共同体 (3/3)

ファミレスや牛丼屋で、安い食事をした後に冴子の好きな近所の公園で小一時間過ごす。


たくさんの野良猫がいて、冴子はそこを猫の公園と呼んでいた。


ベンチの側に桜の大木があり、辛い事や嫌な事があった時には、その木を観て心を癒やすのだと言う。


そこで、俺は冴子から金を受け取り、ありがとうも言えないままポケットに突っ込むのだ。


それでも冴子は、私は幸せよと涙ぐんでいた。


時は春を迎え、満開の夜桜がざわざわと騒ぐ。


「ねぇ、私達って、どういう関係なのかしら?.....もう、従業員と客ではない.....友達でもない.....恋人でもない.....教えてよ、英司」


冴子の問いに、俺は、大切な人です。
としか答えられなかった。


「英司と私は一蓮托生よ」


「何、それ?」


学のない俺には分からない。


「簡単に言えば、運命共同体かしらね」


一方的に俺が迷惑を掛けているのに、冴子はそれでもいいのだと微笑む。


俺は桜の木の下で、冴子を思い切り抱きしめた。





出会ってからもう2年。

 
こんな生活がずっと続くと思っていた。




74 /103

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

桜の木の下で ©著者:僚

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.