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14章:裏側
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祐也は何日間か入院する事になった。
そして、これからは暴力団とは関わらないと約束し、誠心誠意謝ってくれた。
そう。
俺にも謝らなければならない人がいる。
幾ら感謝しても足りない人が.....。
病院を出ると、俺はすぐに冴子に電話した。
心配して待ってくれていたのだろう。
冴子はワンコールで電話に出た。
「ずっと、ペンダント握り締めて祈っていたわ。無事だったのね?.....良かった.....」
冴子が泣いている事は電話越しに分かった。
「冴ちゃん、俺、迷惑かけてばかりでほんとごめん」
「いいのよ。ただ、ひとつだけ約束して欲しいの。今夜は『MOON』を休んでちゃんと寝て頂戴」
この頃から俺は、少しでも金になるようにと、殆ど毎晩『MOON』に出勤するようになっていた。
もう、体も精神も限界だった。
そういえば、昼職も無断欠勤のままだったな。
「分かった。約束するよ」
冴子との電話の後、会社の上司と『MOON』のマネージャーにメールをし、俺はすぐに家に帰った。
そして、風呂にも入らずに翌朝まで泥のように眠った。
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桜の木の下で ©著者:僚
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