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12章:忘れ物
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「…僕は、彩ちゃんに辛い思いをさせないし、させたくない。僕、彩ちゃんが好きなんだ」
「…あ、えっと…」
気付いてはいたものの、ハッキリと口に出された時、私はどうしていいか分からず、口ごもった。
「…ごめん。今言うべき事じゃなかったね。酔っている時に…」
フラついた足取りで戻って来た秋元さんを見て、「出ようか」と、伝票を持ち、3人で居酒屋を出た。
秋元さんよりフラついた足取りの私を支える様に、冬馬君はタクシーに乗せた。
明日朝起きたら、私はどこまで覚えているのだろうか。
そんな事を考えながら、ゆっくりと目をつぶった。
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春夏秋冬2 ©著者:みるみる
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