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「俺、もう帰るね」
「うん、気を付けて」
「今日は本当にゴメン。タワー、ありがとう」
「いえいえ」
そんな会話を軽く交わした後、俺はまた独りぼっちの家へと帰って行った。
それにしても、俺は一体何をやっているのだろう。
結果的には、自分の後悔をした気持ちが少し晴れただけだった。
真由梨はただの客だ。
ただの客…では無いのだが、それでも客は客だ。
「はあー…」
誰もいない部屋で、思わず溜め息を漏らす。
真由梨といると落ち着いてしまうのは、何故だろう。
俺が彼女を特別視しているのか?
「違う、けど…」
ふと思い出すのは、先程のあの温もりだった。
「………」
俺は一体、真由梨の事をどう思っているのだろう。
一緒に居て楽なのも、癒されている部分もあるというのは紛れもない事実だ。
しかし…。
「あーあ」
自分の気持ちが解らないまま、俺はベッドに横になった。
そして、そのまま目を閉じる。
外はもう、朝になり掛けていた。
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