2章:未来 (5/7)

…場がシラけた

夕夜と俺は無言で寮に戻った
俺たちの部屋には先客がいた

２こ上の先輩で
ここの従業員



『おい、お前ら

みくと関わるのはやめとけ』

先輩は俺たちの顔を見るなり
険しい顔になった

『…なんすか、突然

つか、みくって誰っすか』

シンナー中毒で
しょっちゅう社長に殴られている
この先輩が
俺たちは大嫌いだった

『みくは社長の娘さんだよ

関わるな
社長に殺されるぞ』

みくっていうんだ、あの子…



『何であの子は泣いてんですかね？

先輩、知ってるなら教えて下さいよ

納得すれば俺ら、
ちょっかい出したりしないすから』

夕夜が詰め寄る