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2章:泡恋
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夏の暑い日
俺はちんたらチャリで、 長い坂道を登っていた
夏休みに学校へ向かう理由は理科室のメダカに餌をやる当番だからだ。
茹だるような暑さで目の前は蜃気楼のように揺れてた
『遼ちゃん…』
坂を登り切った道の脇に綾がいた
『綾
どうした?』
幼なじみの綾は去年転校した俺の初恋の人だ。
キスをしたのも綾だった 幼稚園の頃だが…
キスはキスだ
『遼ちゃん乗せて…』
相変わらず白く細い腕を器用に曲げ風になびく髪を耳にかける
『いいよ。暑いだろう。アイス食べに行こうぜ。』
久しぶりの綾に舞い上がった俺はすっかりメダカ達の事など忘れてしまっていた。
『遼ちゃんの家に行きたい…』
微笑んだ顔は何処か悲しげで、何かあったのだとすぐにわかった
『おぅ…家にもアイスあるからなっ』
アイスにこだわっている訳でわないが、なんだか照れ臭くて訳の解らない事を言ってしまった
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遼太の憂鬱 ©著者:ひぃ('-^*)/
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