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3章:児童施設にて
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3章:児童施設にて
「アッ…いい。いい。
もっと…、逝きそう
先生…ダメ…」
「ここからでた後、
ちゃんとお前が生きて
いけるように
俺がちゃんと教育して
やるからな…」
「はぃ…先生ありがとうございます。
」
「それにしてもお前は
よく濡れるな…
最近は自分から腰も
振れるようになったし
アソコもよく締まる…
明日も体を綺麗にして
待ってるんだよ?」
「はぃ…明日もお願いします。」
6畳位の部屋に
二段ベッドが2つ。
下段のベッドにはカーテンがしてあった。
私は上段ベッド。
下段のベッドからは
毎晩のようにイヤらしい音と声が続いた。
下段の子は今年の春に
この児童施設を卒業
するらしい。
ここを出たら彼女はどこに行くのだろうか。
そんな事を冷静に
考えていた。
彼女が卒業したら
次はきっと私の番だ。
その時は心を捨てて
受け入れなければならないんだ。
昼間、彼女は私に
耳もとで囁いた。
「上段から下段ベッドに移るよういわれたら
その晩に覚悟を
決めるんだよ。
何をされても、泣いたり拒んだりしちゃダメ…
生きるために自分を
殺して。」
分かったよ…。
生きるために、自分を
殺すよ。
生きるために…
一週間後、
彼女は施設の先生達に
深々と頭を下げ、
見知らぬ人の車に乗って施設を去って行った。
泣くことも笑うこともなく…
静かに行ってしまった。
私は心の中で
サヨナラと呟いた。
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ありえないような現実 ©著者:あい
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