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4章:行くよ行くよ詐欺の客
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ですがただのバックレるという行為でも、普通の客と痛客名鑑に入ってしまう行くよ行くよ詐欺の客とではその後の態度の図々しさがまるっきり違います
奴らは営業が終わった時間を見計らい電話を鳴らしてくるのです
客「今日行けなくてごめんね〜。」
私「ううん。」
客「本当に咲ちゃんに会いたかったんだけど仕事が長引いちゃって。」
私「こんな遅くまでお疲れ様。仕事なら仕方無いよー。」
“仕事なら”のところだけ声を少し大きくして強調
客「咲ちゃんは優しいなー。」
私の事を優しいと勘違いするなんてお前女を見る目無えな
普段どんだけ人から優しさを貰えてねーんだよ
私「さっきずっと電話が繋がらなかったんだけど
」
客「仕事の打ち合わせでずっと地下にいたから。」
嘘つくんじゃねえよ
地上に居たけど携帯の電源を切ってただけだろ
私「そっかー。」
客「咲ちゃんもう仕事終わったよね
今からアフターしない
」
は
アフターってその日店に飲みに来てくれた人とする事を言うんであって、お前は飲みに来てないんだからただの店外だろ
コイツ…
それを狙って今電話して来たな…
私に「今日店に行くよ」と事前に伝え、自分が金を落とす気があると匂わせた上で店外に誘う。
店に来る気が全く無い客にはキャバ嬢は自分の時間を割かないという事をコイツは知ってるんだ
「今日はたまたま行けなかっただけで、アフターに付き合えば次回は必ず店に行くよ」
と匂わせてタダで楽しもうとしてるんだなッ
どうすれば安上がりに遊べるのか一生懸命考え出した末に大変申し訳無いんだがね、私は一見客に愛想を振り撒ける程やる気に満ち溢れて無いんですわ
お前のくだらない駆け引きには付き合ってらんないし、早く家に帰って彼氏とイチャイチャ戯れたいんだわ〜〜
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痛客名鑑 ©著者:咲
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