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2章:そのままで (1/6)

2章:そのままで

なぁ、覚えてるか?


もう、忘れちまったかな?


俺はお前のその言葉に救われたんだ。










『どしたのっ!?それ!!』


一番いい時だったんだ。

俺にとっては。


吉井: やべえよ


飛び出してきた車にぶつかって、大ケガした。


スネの骨折っちまって、しばらく部活出れねぇんだと。

俺は心底落ち込んだ。


ふざけんな!


せっかく来月、大事な試合があるっつうのに。


アイツは目ぇ見開いて、ホータイぐるぐるの足見てた。


みみ: 来月の試合は…?

吉井: 無理に決まってんだろ

みみ: ……


気ぃ聞かせて何か言おうとしてんの。

あいつ単純だから、すぐ顔に出んだよなー。


俺は急に悔しくなって、肩落とした。


みみ: 吉井くん…

吉井: ……


あんなに落ち込んでた俺見せんのも初めてだったかな。
今思うと、なんか無性に恥ずかしいな。


吉井: 俺……

みみ: んっ?

吉井: せっかく試合に向けて、みんなで練習頑張ってたのによ…
みみ: ……

吉井: あいつらの足、ひっぱっちまう

みみ: そんなっ…

吉井: 怖ぇんだよ。置いてかれんのが……


あいつは黙って俺の隣に座った。
シャンプーみてぇないい匂いがしたっけな。


吉井: 治らなかったりしてな…

みみ: ……


黙って隣にいてくれるだけで、すげぇ安心したんかな?

なんか、喋りすぎちまった。


吉井: 俺……バスケなきゃ、なんにもねぇし…


ビビった。
急にガバッてこっち向くんだもん。


みみ: ねぇっ、みみは吉井くんの全部が好きだよっ!

吉井: えっ…?

みみ: 足なんかすぐに治るよ!バスケが大好きな気持ちがあれば絶対すぐよくなる!!


あんまりデケェ声だすから、俺はあっけにとられてた。


みみ: ねぇ、もしバスケが出来ない吉井くんでも、吉井くんは吉井くんだよ!?そのまんまの吉井くんでいいんだよ!!


なんだこいつ?
意味わかんねぇよ。


だけど俺は、喉の奥がカーッと熱くなった。





なぁ、覚えてるか?

俺は、お前のそのデケェ声に救われたんだ。

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あいつ ©著者:まお

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