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4章:微睡み (2/30)

闇の中、北条は目を開いた

自分が夜の底深く沈み込んでいるような錯覚に、ふと囚われる

空調が効いた広大なホテルの部屋は、空気がひんやりと淵のように冷え、そして澄んでいる

キング・サイズの広々としたベッドの上、シーツ越しにも北条の大柄で筋肉質な身体付きはわかる

その逞しい肩から胸元にかけて和彫りの刺青の菊華流水の文様がその色墨を光らせ、凶暴な印象を放っている

背中には黒天龍が彫られ、さらなる威嚇の睨みを効かせているのだ

身体のあちこちには古傷の痕がある

刀傷もあれば、スパナを叩き付けられたりドライバーで抉られた痕もある

傷は極道の勲章だなんて言った馬鹿は誰だったか

こんな物は勲章でも何でもない、と北条は思う

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グラニテ【アントレ・アントレ番外篇】 ©著者:黒蝶少年

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