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2章:現実世界
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「あーん!このページの夢君可愛い〜!!」
「えー!やっぱ光君だよー」
机の上に広げた雑誌の1ページに、私と由佳は相変わらず討論を始める。
「ううん!見て?この夢君の顔!ぱっちりでクリクリした目がもう可愛いっ!」
「いーや!見てよ!この光君の鋭くて切れ長な目!色気あって素敵っ!」
「ええ!?夢君の方が…」
「いーや!光君の方が…」
永遠に答えが出ない、討論と言う名の自分の好きなアイドルの良さを語る習慣の様なもの。
クラスメートの冷ややかな目も気にせず熱く語り合うと、カラカラになった喉を勢いよくコーラで潤した。
「あーっ!熱く語った後のコーラはうまい!」
「美華ったら、親父くさーい」
爽快に満ちた私の顔を見ると、由佳は笑いながら1つまた1つと、机の上に雑誌同様に広げたポテトチップスを口の中へと運んでいく。
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