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11章:花 〜6章 勝敗〜
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優姫『花と会わなくなってからだ、って。クラブにもあんま顔出さないの。』
アタシ『だから助手席の女だって。ケバい女だった。あー
ムカつく
』
優姫『半月以上も野放しにしたんでしょ?ならさ。花から折れてみたら?意表をつくんだよ。』
アタシ『意表をつく?なんか負けた気がしない?』
優姫『負けるが勝ち♪懐の深さを見せてやれ♪』
そっか…
思い付かなかった
アタシは早速雅樹さんにmailしてみた。
居酒屋にいる間は返事はなく優姫と別れた後…
何件か着信有り
雅樹さんだ。
次の着信で出た。
アタシ『もしもし?』
雅樹『今どこ?』
アタシ『帰宅中だけど。』
雅樹『1人で?迎えに行こうか?』
アタシ『別に…』
雅樹『まだ怒ってんの』
アタシ『当たり前でしょ。』
雅樹『じゃあなんでmailくれたの。』
アタシ『アタシいなくて寂しがってんじゃないかな?って。』
雅樹『寂しいよ』
凄く切ない声…。
アタシ『優しいでしょ、アタシ』
雅樹『あぁ。』
アタシ『それだけ!!』
雅樹『花は大丈夫か?』
アタシ『何が!?』
雅樹『俺いなくて』
アタシ『難なく半月くらい過ごしたかも。学校あるし、遊ばなきゃいけないし。』
雅樹『そっか。で、今どこ?』
アタシ『だから
…』
目の前に雅樹さん
携帯を無意識に切る。
片手を挙げ
照れ臭そうな顔でちょっと先にいた。
アタシ『なんで…?』
雅樹『帰り道って言うから車かっ飛ばした。捕まらなかったのが不思議。ま〜逃げるけど。』
そのまま距離は縮まらない。
雅樹さんが笑顔で近づいてくる。
アタシは動けないでいる。
数秒後
ふわっと片手で抱きしめられた。
久しぶりの雅樹さんの匂いに包まれた。
アタシ『何…してんの』
雅樹『したい事をしてるの。』
アタシ『してほしいなんて言っ…』
雅樹『うるさい。』
久しぶりの優しいキス
身体の感覚がなくなる。
雅樹『おっ…と。花どうした?』
アタシ『迎えに来たの?』
雅樹『どう見える?』
アタシ『アタシが聞いてんの。』
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花 と 華 ©著者:愛希
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