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5章:花 〜3章 引く〜 (10/10)





世間は狭いな。

昼間にわざわざそれを体験させてくれなくても良いのに…。




黒くて柔らかい髪を靡かせて、当たり前のようにテラス席に座った。

デザイン帳?



ジュエリーデザイナーだっけ?





本当なんだ。

風下にいるから
髪をかきあげる時にまた
あの良い香りがこちらにくる。



甘いのに爽やかな香り





ふと
アジアンbeautyがアタシを見た。



華さん『ん?チワワ』


は?チワワ?


アタシ『え?』


華さん『(笑)ごめんなさい。あなたクラブにたまに来る子でしょ?雅樹のお気に入りの』


アタシ『え?あ〜、あの後半部分のは、わかりませんが、クラブにたまに来る奴です。』



華さん『間近で見ると、なおさら可愛い』


アタシ『えいや…あの』


華さん『フフフ♪今ね、雅樹来るわよ?一緒にどお?』


アタシ『え…アタシ、もう行かなきゃいけないんで、またぜひ次の機会がありましたら…じゃ



じゃって
友達じゃないんだから…




あー、でも焦った。

っていうか
『雅樹のお気に入りの』って言った?
そんな話してんの?
アジアンbeautyと?



益々怪しい…
笑い者にしてんのか…





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花 と 華 ©著者:愛希

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