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1章:第一章 出会い
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1章:第一章 出会い
ほな今日も気合い入れてイキましょか!!
と隼人がパケ(小さな袋)に入ったマリファナをおもむろににパイプに詰めてみんなの口に向ける。
ゴホッゴホッと立ち上る笑いと煙。
この時はただ楽しいしかなかった。
こーやって仲の良い連れ同士で集まり、煙りに巻かれ音に包まれて世の中の全てから逃げ出す感じがたまらなくよかったのだと思う。
いつもと変わらないメンバーは、ガネーシャのタトゥーを背中一面にいれた26才の頭のキレ味抜群の隼人と、身長190センチ115キロの巨体にいつもニコニコ笑顔のけんちゃん25才そして、19才で田舎から出てきたばっかりの俺。とりえは水商売と銭もうけの俺(-_-;)てつや。
職場も一緒だった三人はよくとゆうか、いつも一緒にいたのだった。
この日は、てつの誕生日で隼人が見つけてきた新しいクラブに始めて足を踏み入れる事になっていた。
隼人はすでにテンションMAXって感じでブリブリ!!(かなりキマッテる状態)
早く行こや!早く行こや!とやたらウルサい(-_-;)
けんちゃんと俺は、しぶしぶ重い腰を上げると隼人の大絶賛するクラブに向かった。
こうやってアホな話をしながらクラブに行く途中の道がたまらなく好きな俺だった。
ブリブリになって歩く真夜中の心斎橋の商店街は、いつものゴチャゴチャした感じなんかまったく感じられず、冷ややかな心地よい空気が、めちゃくちゃ平和な感じでかなりアガった。
隼人はブリブリのままみんなより三歩くらいは先を歩き、楽しさを押さえきれない様子が可愛い。それにけんちゃんと俺は頑張ってついて行く。
は〜い!!ここ。ここ。と隼人が指を指した。
駐車場の入り口に座り込む若者達。
そんなのはどこのクラブにでも見られる普通の光景。それ以外に変わった様子は何もなく、ただ地下に降りる螺旋階段の下からは地響きがするベース音がもれていた。
隼人は一目散に階段を駆け下りる。
はよおいでや!!めちゃくちゃヤバいねんて!!
この時は隼人が子供みたい見えたが、けんちゃんも俺もとりあえず隼人のあとを着いて行った。
階段のレンガの壁一面に貼られた、フライヤーやポスターと座り込む若者がタダでさえ怪しい雰囲気をより一層、怪しい感じにしていた。
ここが伝説とまで歌われる事になる史上最強のクラブ【Macao】最後の楽園…やったんや。
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最後の楽園 ©著者:音の世界
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