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4章:始まる (2/8)

待ち合わせ場所。

携帯を見ていると

「おまたせ」

と声がし、顔をあげると聖夜がいた。

「ねぇ迎えに来てあげたからさ、ご飯食べらせて」

「えーやだ」

「えーたこ焼きが食べたい」

「たこ焼きならいいよ」

「何だと思った?(笑)」

「廻らない寿司屋とか連れて行かれるかと思った(笑)」

「あー、今日は勘弁してやるわ(笑)」

「うざーい(笑)」

笑いながら、たこ焼きが焼けるのを待っていた。

「てか、さむーい」

真冬で、更にさっきまで暖かいところにいたから余計寒く感じた。

あたしの言葉を聞いたたこ焼き屋の店員は聖夜に

「お兄ちゃん、暖めてやれよ」

ってニヤニヤしながら言って来た。

笑ってスルーしよって思ったら

いきなり聖夜が後ろから抱き締めて来た。

「みゆ暖まった?」

「いやいや、そういうの無理無理っ。はい、離れてー」

動揺を隠す為に次から次に可愛くない言葉が出てきた。

それと同時に、あーこの人はきっと色恋営業なんだろうなって実感をした。
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貢いでやるよ ©著者:m

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