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2章:排他 (1/1)

2章:排他

タクヤは負けた。



最後の勝負が、より傷を広げた。



次の日から、タクヤが頼られる回数は極端に減った。




あれだけタクヤさんタクヤさんと言われていたのに




お客様もお客様でタクヤに夢中だ。




タクヤは席に着きながら、お客様を接客しながら、楽しませながら



自分の存在が薄くなっていくのを感じていた。



一過性のものかもしれない。




タクヤは酒を飲む事で全盛期に比べ売上が減った分、店にお客様に貢献できているつもりだった。



そこに絆が存在していると確信していた。




従業員、お客様誰一人、タクヤを今まで通り扱ってくれない。



28歳でこんな事考えてる自分も嫌だった。




一週間経っても一ヶ月経っても


扱いは落ちたままで


二番目のタクヤさん


お酒がユウの次に強いタクヤさん




ユウに全敗したけど飲めるタクヤさん




2番目だが
3番目以下と同じ



タクヤは排他されていると感じた。



実力社会。




それは、十分すぎるほど分かってる。




なぜ周りは共存させてくれないのか?




ユウは認める。


凄い。



おそらく、わんこ焼酎でホスト飲みをマスターしたのだろう。


恐ろしい根性と才能だ。




自身の指名客に弱音を吐いた。



「私は、タクヤが好きだよ。今までの担当の誰より店で楽しませてくれるから。タクヤの事、私は認めてる。勝負に負けたタクヤを誰かがバカにしているのなら、私は許さない。私の席に着いていない時も、タクヤをチラチラ見てた。頑張ってた。タクヤが頑張ってるから、私は文句言わずに許してたけど、頑張ってたタクヤをユウくんが入って負けたからって、タクヤを適当に扱うなら私は許さない、絶対に。」




タクヤは人目もはばからず、ワンワン泣いた。




今までひとりでツラかった事。


ユウに負けて悔しかった事。


ユウの存在が頼もしい事。




近くにこんな素晴らしい理解者がいた事。




今までため込んでいた事の全てが溢れ出た。

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みこし ©著者:kakeru

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