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2章:約束
寺の敷地内は平日とは言え、偶然にも人は見えない。
正面に寺、右に線香等を販売してる店、左に墓地が広がっている。
のろのろと店に寄り、線香を一束購入した。
血がじわじわ滲み出てきて止まらない。
幸いにも黒い服のため目立たない。
血のべっとり付いた手で財布を取り出して、比較的血の付いてない人差し指と親指で千円をつまみ出し、店員に渡した。
「お兄さんお釣り!」
声は届かない。
ぶつぶつと呟きよろめきつつ、メグミを目指すジン。
既に血は服では吸いきれず、スラックスからクツの中へ。
左のクツはビチョビチョと音を立て始めていた。
出血量のためか、身体に力が入らない。
意識朦朧の中、あらかじめジンの細胞にプログラムされていたかのように、何かがメグミの墓への最短ルートを導き出し、メグミの墓に着いた時、ジンの意識が回復した。
線香が自身の血を多量に吸っていた
墓には二段の階段があった。
ジンが上がろうとした時、もう出血は隠せるレベルではなく、クツから血が溢れていた。
「メグミ、会いに来たよ」
「ごめん、汚しちゃうから」
「線香もこれじゃ火がつかなくて」
「これ以上、情けない姿見られたくないから」
人生で最後最高の笑顔には頬等に所々、血のラインが入っていた。
身体に力が入らないのか、ジンは墓の前でへたり込んでしまった。
「あれ、立てねぇや、くそ…」
「見られたくねぇよ」
…最後の刻
ジンは財布が落ちた事にも気づかない
鬼神のように立ち上がり
墓地を囲んでいる自分の身長ほどの塀を乗り越えて倒れた。
スラックスの右のポケットを漁り携帯電話を取り出し、震える手で操作した。
「…あ、マイ?今夜の同伴…ダメだ…理由?あとで…話す…から…約束守れなくて…ごめん…」
電話を切り、体温を失った手でもう一度。
発信相手はメグミ。
―お客様のお掛けになった電話番号は…
ガイダンスが流れている最中に構わず
「今から…行くから」
寺の売店では暇そうな店員がさっき渡せなかったお釣りを握りしめ、先程の客を待っていた。
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残された約束 ©著者:kakeru
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