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9章:罪 (2/9)

「…ですからね、このモスコミュールってカクテルは簡単に言うとウォッカを売りたかった人とジンジャーエールを売りたかった人、それと銅製のカップを売りたかった人の3人が結託して生まれたカクテルなんですよ」


幸一郎君はモスコミュールを片手にお得意のうんちくを語っている。


表面上は平静を装いつつも頭が朦朧として様子はおかしくなるばかりだ。


幸一郎君が身ぶり手振りで話す度に黒いシャツから鎖骨が覗く。


手を揺らす度に白く長い指が目につく。


ねぇ…幸一郎君?
私、何だかおかしいの。


君のその腕に抱き締められ、君のその厚い胸板を味わいたい。


君のその白く長い指で乱されたい。


…変だよね。


いい年こいたオバサンが12歳も年下の子供相手に何を考えてるんだろ。


ああ、でもそんな事ですらもどうでもよく思えてきた。


身体が…
身体が熱いの。


どうしてこうなったかはわからない。


でも…君が欲しい。


「…って、樹里さん?聞いてます?」


幸一郎君はカップをテーブル上に置くとこちらを覗き込んだ。


「…うん。聞いてるよ。もっと続けて?」


内容なんかとうに耳には届いてない。


ただ君が話を止めると私の中の一握りの理性すらも消えてしまいそう。


私は平静を装わなくてはならないのだ。


不意にこちらを覗き込んでいた幸一郎君が視線を逸らし俯いた。


「…幸一郎君?」


「…何て言うか…うまい具合の表現が見つからないのでストレートな言い方になってしまう事を許して下さい」


幸一郎君は言いづらそうに俯いたままで口を開いた。


「…そんな潤んだ目で見ないで下さい。誘惑しないで下さい」


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禁猟区 ©著者:ゆえ

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