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3章:鳴らない歌 (3/6)



煙草を吸って落ち着こう。深く吸い込み、出たその細い線を見てると、少し冷静さを取り戻せたように思えた。

まだ一度も行った事のない、名前すら知らない彼の店を想像して私は一人の時間をやり過ごす。箱の大きさ、壁紙やソファの色、配置。何もかもを鮮明に描ける癖に、何一つとして現実味が無くて、また煙草に火を付けた。

この部屋に居ると彼の事しか考えられなくなって、彼以外の物や人になんて興味持てなくて、私は私なのに私でなくなるような恐怖感に襲われてしまうのに。
どうして私は会えるかも分からない、存在すら危うい霊のような彼を待ち続けているのだろう。



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ワンルーム ©著者:立花 優

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