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14章:引っ越し (5/5)

引っ越しして、数年後、私は、子供達と実家を離れ、兄も結婚して、実家を離れていました。


ある日、母から奇妙な電話が。


「リカちゃん、最近、毎晩泥棒が来るのよ」


ん?

毎晩…泥棒???


おかしい。母よ…ついに…痴呆症になったのか?


母の話によると、父が仕事に行って、居ない日に、泥棒が来ると。

父は、夜働いて居るので、ほぼ毎日じゃないか。


しかも、夜中に、玄関の音もせずに、一階をうろつき、何も取らずに、気が付けば居ないと。


まず、おかしい。

玄関の鍵は、家の中から鍵をあけると、音が鳴らないようには出来るが、外からだと、必ず鳴る。


何も取らずに、毎晩、年寄りの母の所に来ても、目的はわからない。


後日、実家に帰ると、何とも重い空気。

護身用にと、トイレにバットがあったのには、笑ったが。


だって、泥棒が一階に来ているなら、泥棒に武器を持たせる事になるのに。

何してるの、お父さん。


でも…

この空気は、違う。

泥棒なんかじゃない。


その時、私の頭の中に、まるで写真が重なるように、映像が浮かぶ。


同時に、私は塩を持ち出した。


男…わりと若い…

目的は…


からかわれてるだけ。


でも、母が恐がるから、とりあえず、塩を盛って、日本酒をコップに注ぎ、仏壇に供えた。


それから、何もなくなったと、後日、母から連絡がきた。


あ、これは、私も離婚後の話で、覚醒後の話です。
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恐い話 ©著者:リカ

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