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8章:予知をする兄
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それと同時に、金縛りに合いました。
今回は、見てはいけないと、強く思い、目を開けない様、首を右に向けない様に、無駄に頑張ってみました。
ところが、勝手に首が動くのです。
「うわー。じぃちゃん!助けて!じぃちゃん!」
心の中で、祖父に助けを求める私。
いよいよ、目が開いてきてしまいました。
見たらダメ。見ちゃいけない。
そんな私の意志なんて、無視されてしまいます。
そして、私が見たモノ…
兄に似ていますが、何処かちがう。
当時、兄は社会人一年生。19歳。
目の前に居るのは、20代半ば。
顔も、兄と少し違い、紺色のスーツを着て、私を睨んでいます。
だんだんと、男性の手が、私の首に…
もう、パニックです。
「じぃちゃん!じぃちゃん!」
心臓が飛び出す程ドキドキし、必死に祖父に助けを求める私。
その瞬間、ふわっと暖かい風が吹き、金縛りも解け、目の前に居た男性も居なくなっていました。
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恐い話 ©著者:リカ
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